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黒糸縅
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くろいとおどし
ふりがな文庫
“
黒糸縅
(
くろいとおどし
)” の例文
浪士らは行く先に
種々
(
さまざま
)
な形見を残した。景蔵のところへは特に世話になった礼だと言って、副将田丸稲右衛門が所伝の
黒糸縅
(
くろいとおどし
)
の
甲冑片袖
(
かっちゅうかたそで
)
を残した。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
やがて清盛は、
赤地錦
(
あかじにしき
)
の
直垂
(
ひたたれ
)
に、
黒糸縅
(
くろいとおどし
)
の腹巻、
白金物
(
しろかなもの
)
打った
胸板
(
むないた
)
を着け、愛用の
小長刀
(
こなぎなた
)
をかいばさんだ物々しい
装立
(
いでた
)
ちで、側近の貞能を呼びつけた。
現代語訳 平家物語:02 第二巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
今
桐生氏
(
きりゅうし
)
の子孫の家に蔵する所の
輝勝
(
てるかつ
)
の像を見るに、
南蛮胴
(
なんばんどう
)
に
黒糸縅
(
くろいとおどし
)
の
袖
(
そで
)
、
草摺
(
くさずり
)
の附いた
鎧
(
よろい
)
を着、水牛の
角
(
つの
)
のような巨大な
脇立
(
わきだて
)
のある
兜
(
かぶと
)
を
被
(
かぶ
)
って、右の手に朱色の
采旆
(
さいはい
)
を持ち
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
階段を
上
(
あが
)
ったすぐの所に、まるで生きた人間の様に
鎧櫃
(
よろいびつ
)
の上に腰かけている、二つの飾り
具足
(
ぐそく
)
、一つは
黒糸縅
(
くろいとおどし
)
のいかめしいので、もう一つはあれが
緋縅
(
ひおどし
)
と申すのでしょうか、黒ずんで
人でなしの恋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
黒
常用漢字
小2
部首:⿊
11画
糸
常用漢字
小1
部首:⽷
6画
縅
漢検1級
部首:⽷
15画
“黒糸”で始まる語句
黒糸