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鶍
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いすか
ふりがな文庫
“
鶍
(
いすか
)” の例文
兵粮方
(
ひょうろうかた
)
の親族に死なれ、それから
已
(
やむ
)
を得ず再び玄関を
開
(
ひら
)
くと、
祝融
(
しゅくゆう
)
の神に憎まれて
全焼
(
まるやけ
)
と相成ったじゃ、それからというものは
為
(
す
)
る事なす事
鶍
(
いすか
)
の
嘴
(
はし
)
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
することなすことが
鶍
(
いすか
)
の嘴とくい違って、二度も親札と異った札を出したり、三枚目を出すのでないことをうっかり忘れて、大きく一つ手を振りまわしざま
死せる魂:02 または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
やがてふと放心したように「
鶍
(
いすか
)
は松の実だけ喰べる……」と呟やいた、そしてそのこえで我に返った。
菊屋敷
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
往きに
臍
(
へそ
)
の近所が氷りつきそうであった事を思い出しつつ、今か今かと冷たい足を運んで行ったが、
鶍
(
いすか
)
の
嘴
(
はし
)
と
善
(
い
)
い方へばかり、食い違って、行けば行くほど、水が浅くなる。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ああ、何もかも
鶍
(
いすか
)
の
喙
(
はし
)
——と
落胆
(
がっかり
)
したが、とにかく、その
代
(
だい
)
がわりになっている旅川周馬という者に会い、絶家したお千絵様が、どこに身を落ちつけたか、それを尋ねてみるにしかずと門をくぐった。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
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是非なく、今晩二人の不義者を殺し、其の場を去らず切腹なし、殿様の難義をお救い申そうと思うた事は
鶍
(
いすか
)
の
嘴
(
はし
)
と
喰違
(
くいちが
)
い、とんでもない間違をいたしました、主人の為に
仇
(
あだ
)
を討とうと思ったに
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
珍らしく
鶍
(
いすか
)
が五羽も到来したので、志保とお萱とで手料理を作り、忌日に集った門人たちに馳走をした、これまでにもおりおり食事くらいは出していたが、料理に酒まで付けたのは初めてのことで
菊屋敷
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
鶍
漢検1級
部首:⿃
19画