鴨東おうとう)” の例文
昨日きのうね、僕が湯から上がって、椽側えんがわで肌を抜いで涼んでいると——聴きたいだろう——僕が何気なく鴨東おうとう景色けしきを見廻わして、ああ好い心持ちだとふと眼を落して隣家を見下すと
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
億万円にも代えられぬ東山のどうをくりぬいて琵琶湖の水を引張ひっぱって見たり、鴨東おうとう一帯を煙とおとにおいけがしてしまったり、せまい町内に殺人電車をがたつかせたり、嵐山へ殺風景を持込もちこんだり
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
鴨東おうとう、美濃幸。
六百句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)