“鬚武者”の読み方と例文
読み方割合
ひげむしゃ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
気が付いた時にはもう広場の真中に駈け出していて、向うから走って来た最前の鬚武者ひげむしゃの巨漢ハドルスキーに背後から羽がい締めにされていた。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その前後に二人の鬚武者ひげむしゃが立ちはだかっていた。二人とも笠は持たず、浪人らしい古紋付に大髻おおたぶさ裁付袴たっつけばかまである。無反むそりの革柄かわづかを押えている横肥りの方が笑ったらしい。
斬られたさに (新字新仮名) / 夢野久作(著)
色の黒い、逞しい鬚武者ひげむしゃ巨漢おおおとこの髪毛は、海藻のように額に粘り付いている。今一人の若い男は、あまり固いカラを着けているために、首の周囲が擦れて輪の形に赤くなっている。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)