高低たかびく)” の例文
(間夫の本義は妻妾さいせふ奸淫かんいんするをいふ)宿外の家のつゞかざる処はひさしなければ、高低たかびくをなしたるかの雪のつゝみ往来ゆきゝとす。
「心の取り方に依っては高低たかびくが有るようにも見えるな。ふふん、『おぷちかる、いるりゅうじょん』か」。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
こういってしまえば大変簡単に聞こえますが、そうした心の経過には、しお満干みちひと同じように、色々の高低たかびくがあったのです。私はKの動かない様子を見て、それにさまざまの意味を付け加えました。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)