香以かうい)” の例文
他にわが伯母のとつげる狩野勝玉作かのうしようぎよくさく小楠公図せうなんこうづ一幀、わが養母の父なる香以かういの父龍池作りゆうちさく福禄寿図ふくろくじゆづ一幀とうあれども、こはわが一族をおもふ為にまれ壁上へきじやうに掲ぐるのみ。
わが家の古玩 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
(先生のペン皿は竹だつた。)これは香以かうい妹婿いもうとむこに当たる細木伊兵衛さいきいへゑのつくつたものである。
身のまはり (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
姓は細木さいき、名は藤次郎、俳名はいみやう香以かうい、俗称は山城河岸やましろがし津藤つとうと云つた男である。
孤独地獄 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)