香々かう/\)” の例文
それは或俚諺りげんの来歴を語つてゐるのである。「源士明いはく。俗に藪の中香々かう/\といふ事あり。人熱田之事をひけどもさにあらず。傭中之佼々ようちゆうのかう/\といふ語の転音ならむ」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
またはかりごとなかるべからず、これたゞ初音はつねとりて、お香々かう/\茶漬ちやづるのならばことりよう。白粉おしろいかをりをほんのりさして、絽縮緬ろちりめん秋草あきぐさながめよう。無地むぢ納戸なんどほたるよう。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)