露肆ほしみせ)” の例文
積みかさねたる柑子かうじ、地にゆだねたる鐵の器、破衣やれごろも、その外いろ/\の骨董を列ねたる露肆ほしみせの側に、古書古畫を賣るものあるを見き。
わが奇を好む心は、かの露肆ほしみせの主人が言にいどまれて、愈〻さかんになりぬ。われは人なき處に於いて、はじめて此卷をひもとかん折を、待ち兼ぬるのみなりき。
我駒の行くところは、古かなもの、古畫をひさ露肆ほしみせの間にて、目も當てられずけがれたる泥淖ぬかるみうちにぞありける。