雲母マイカ)” の例文
雲母マイカで作った薄い円盤を「水晶の糸で釣るして真空の中に置いて、此の円盤の面へ弧光アーク灯の光を直角にあてると此の円盤が光にされて動く」
「光線の圧力」の話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
「ホホウ、恐ろしく贅沢なものだな。雲母マイカが使ってある。所が、左眼にはこれがないのだ。どうだね、光ってないだろう」
後光殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
だから人巧的に、水晶の糸だの、真空だの、雲母マイカだのと云ふ装置をして、其圧力が物理学者の眼に見えるやうに仕掛けるのだらう。だから自然派ぢやないよ
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
電気以前の雲母マイカ式の品を非常に立派な機械だと思いこんでいるのもどうかしていると言わねばならぬ。
だから人工的に、水晶の糸だの、真空だの、雲母マイカだのという装置をして、その圧力が物理学者の目に見えるように仕掛けるのだろう。だから自然派じゃないよ
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
雲母マイカか何かで、十六武蔵じゅうろくむさしぐらいの大きさの薄い円盤を作って、水晶すいしょうの糸で釣るして、真空しんくうのうちに置いて、この円盤のめん弧光燈アークとうの光を直角にあてると、この円盤が光にされて動く。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
雲母マイカか何かで、十六武蔵むさし位の大きさのうすい円盤をつくつて、水晶のいとつるして、真空のうちに置いて、此円盤のめん弧光アーク燈のひかりを直角にあてると、此円盤がひかりされて動く。と云ふのである。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)