“雲母色”の読み方と例文
読み方割合
きららいろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その模糊もこの中で、先生は着ていた裏毛附の冬外套をさっと脱がれました。雲母色きららいろの霧の中に均ママの取れたうす薔薇色の女の裸体がしず/\と影を淡めて遠ざかります。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
底光りのする雲母色きららいろの雨雲が縫い目なしにどんよりと重く空いっぱいにはだかって、本牧ほんもくの沖合いまで東京湾の海は物すごいような草色に、小さく波の立ち騒ぐ九月二十五日の午後であった。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)