陸尺ろくしやく)” の例文
「冗談ぢやありませんよ、親分。二年前に死んだ人間が人を殺したんだ。小石川の陸尺ろくしやく町から一足飛びに飛んで來ましたぜ」
告て臺所だいどころへ下り所化しよけへもあつく禮をのべ居たる處へ奧の方より侍僧じそう出來いできたり明日は未明みめいの御供そろひにて相良まで御出あるにより陸尺ろくしやく仲間ちうげん支度したくすべしと申渡しけるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
播磨も權次權六も身がまへする。四郎兵衞、その他四人も身繕みづくろひして詰めよる。娘はうろ/\してゐる。この時、陸尺ろくしやくに女の乗物をかゝせ、若党二人附添ひて走らせ来り、喧嘩のまん中へ乗物を
番町皿屋敷 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
陸尺ろくしやく町の成瀬屋へ行つたのは、もう晝近い頃、檢屍萬端濟んでしまつて、おとむらひの支度に忙しい有樣でした。
持せ陸尺ろくしやく十人駕籠かごの左右に諏訪右門すはうもん本多源右衞門高間たかま大膳同じく權内ごんない藤代要人ふぢしろかなめ遠藤東次右衞門等また金御紋きんごもん跡箱あとばこ二ツ簑箱みのばこ一ツ爪折傘つまをりがさには黒天鵞絨くろびろうどむらさき化粧紐けしやうひも
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ほかに若党 陸尺ろくしやく 茶屋の娘など
番町皿屋敷 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
「小石川陸尺ろくしやく町(安藤坂下——今の水道町)の成瀬屋なるせや總右衞門といふのを親分は覺えてゐるでせうね」
持せ朱網代の乘物にて陸尺ろくしやく六人駕籠脇の侍ひ四人あと箱貳ツ何も紫きの化粧紐をかけたり黒羅紗の袋を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)