“除物”の読み方と例文
読み方割合
のけもの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なお他にある総ての墓とは、ほとんど除物のけもののようにされて、この墓だけが一つ、ここに置かれてあることも異様です。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
子爵と富山との交際は近き頃よりにて、彼等のいづれも日本写真会々員たるにれり。おのづから宮の除物のけものになりて二人の興にれるは、想ふにその物語なるべし。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
親が居ないと侮って、ちょいと小遣でもあるてあいは、除物のけものにしていじめるのを、太腹ふとッぱらの勝気でものともせず、愚図々々いうと、まわらぬ舌で、自分が仰向あおむいて見るほどの兄哥あにいに向って、べらぼうめ!
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)