)” の例文
矢を負った鳥影が、山寺の裏あたりへ垂直にがって行った。盛綱が駈け降りたので、どうせ帰り道ではあるし、定綱もやや遅れて、追って行った。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「穴だよ。——あらがねほうり込んで、まとめて下へげる穴だ。鉱といっしょに抛り込まれて見ねえ……」
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これを高氏が耳にしたのは、初夏の烈日も、いつかすぐ曇って、東山一帯に、雲の帯がまたどんよりとがりはじめた午後のむし暑い草いきれを感じる頃だった。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)