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銹
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さ
ふりがな文庫
“
銹
(
さ
)” の例文
鮒の子をやるやると言ふもんだから、もつと美事な大きい奴だと思つてゐたら、こんな瘠せた
銹
(
さ
)
び釘みたいなやつは目高の屑みたいだ。
渚
(旧字旧仮名)
/
室生犀星
(著)
「戸締りをした形跡がない。引っかけの
輪金
(
わがね
)
がボロボロに
銹
(
さ
)
びている。東作は毎晩、戸締りをしないで寝ていたものですね」
S岬西洋婦人絞殺事件
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
メアリーの大理石の像は墓の上に横たわり、そのまわりには鉄の手摺りがあるが、ひどく
銹
(
さ
)
びていて、彼女の国スコットランドの国花、
薊
(
あざみ
)
の紋がついている。
ウェストミンスター寺院
(新字新仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
通常、必然と呼ばれる、運命と見えるものによってかれらは、古い書物にあるとおり、
蠧魚
(
しみ
)
喰い
銹
(
さ
)
びくさり
盗人
(
ぬすびと
)
うがちてもち去る財宝をたくわえることに従事しているのである。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
其處らには赤く
銹
(
さ
)
びたブリキの
鑵
(
くわん
)
のひしやげたのやら
貧乏
(
びんぼう
)
徳
(
とく
)
利の底の拔けたのやら、またはボール箱の破れた切ツ端やら、ガラスの
破片
(
かけら
)
やら、是れと目に付くほどの物はないが
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
それが泥黒い雲を通過する光線に翳されて、何だか赤く
銹
(
さ
)
びた鉄のように見える、富士山の附近は、御阪山脈や、天守山脈だけを、小島のように残して、氷に
鉋
(
かんな
)
をかけたような雲が
白峰山脈縦断記
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
銹
(
さ
)
びつく鑵の煙草とりいで
山羊の歌
(新字旧仮名)
/
中原中也
(著)
いろも
銹
(
さ
)
びつる智慧の井の
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
銹
(
さ
)
びたかみそり一
挺
(
ちょう
)
、あちこち折りこんだ讃美歌の本一冊、それから、こわれた調子笛が一つであった。
スリーピー・ホローの伝説:故ディードリッヒ・ニッカボッカーの遺稿より
(新字新仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
何時までも
銹
(
さ
)
びず失くならず
猟奇歌
(新字旧仮名)
/
夢野久作
(著)
白つぽく
銹
(
さ
)
びてゐる。
山羊の歌
(新字旧仮名)
/
中原中也
(著)
“銹(
錆
)”の解説
錆(さび、銹、鏽)とは、金属の表面の不安定な金属原子が環境中の酸素や水分などと酸化還元反応(いわゆる「腐食」)を起こして生成される腐食物(酸化物や水酸化物や炭酸塩など)kb。英語では "rust(日本語音写形:ラスト)"。日本語の第2義その他については「#転義」以下を参照のこと。
鉄の赤錆・黒錆kb、銅の緑青kb、錫(すず)、アルミニウムの白錆など。
(出典:Wikipedia)
銹
漢検1級
部首:⾦
15画
“銹”を含む語句
水銹
汚銹腐蝕
潮銹
鉄銹色
銹器
銹銀色