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鉄鋲
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てつびょう
ふりがな文庫
“
鉄鋲
(
てつびょう
)” の例文
昔風の
鉄鋲
(
てつびょう
)
を打ち並べた堂々たる
檜
(
ひのき
)
造りの南堂家の正門内には、粗末な
米松
(
べいまつ
)
の貸家がゴチャゴチャと立ち並んでいて
けむりを吐かぬ煙突
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
靴足袋
(
くつたび
)
もなしに
鉄鋲
(
てつびょう
)
の靴をはき、鉄輪を検査する番人の
金槌
(
かなづち
)
の下に朝晩足を差し出し、外からきた見物人には
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
ゲリラが出てレールを破壊したり、
鉄鋲
(
てつびょう
)
を外したりする。それを排除して進むのだから、遅々として進行がはかどらない。包頭鎮から先は徒歩である。荒涼たる砂漠や枯草のステップを行軍する。
狂い凧
(新字新仮名)
/
梅崎春生
(著)
覆
(
おお
)
いかかった葉柳に蒼澄んだ
瓦斯燈
(
ガスとう
)
がうすぼんやりと照しているわが家の黒門は、
固
(
かた
)
くしまって扉に打った
鉄鋲
(
てつびょう
)
が魔物のように
睨
(
にら
)
んでいた。私は重い
潜戸
(
くぐりど
)
をどうしてはいることが出来たのだったろう。
山の手の子
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
まだ新しい
背嚢
(
はいのう
)
を負い、手には
節
(
ふし
)
のあるごく大きな
杖
(
つえ
)
を持ち、足には
靴足袋
(
くつたび
)
もはかずに
鉄鋲
(
てつびょう
)
を打った短靴を
穿
(
うが
)
ち、頭は短く刈り込み、ひげを長くはやしている。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
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その時は、看守の重い足音や
鉄鋲
(
てつびょう
)
の靴音や、その
鍵鎖
(
かぎくさり
)
のがちゃつきや、
閂
(
かんぬき
)
の太いきしりなどでは、私は
昏睡
(
こんすい
)
からさめなくて、荒々しい声を耳に
浴
(
あび
)
せられ、荒々しい手で腕をつかまれた。
死刑囚最後の日
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
鉄
常用漢字
小3
部首:⾦
13画
鋲
漢検準1級
部首:⾦
15画
“鉄鋲”で始まる語句
鉄鋲打