“鈍根”の読み方と例文
読み方割合
どんこん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また鈍根どんこんの子弟をじしめて、小禽しょうきんといえども芸道の秘事を解するにあらずや汝人間に生れながら鳥類にもおとれりと叱咜しったすることしばしばなりき
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
それからその寺で足掛け十六年、わたしが二十六の年まで修業を積みまして、生来鈍根どんこんの人間もまず一人並の出家になり済ましたのでござります。
くろん坊 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
東海坊といふ修驗者は、經文一つ讀めないやうな、無學鈍根どんこんの男ですが、生得不思議な精神力の持主で、——今日の言葉で言へば、自己催眠さいみんといふ類のものでせう。