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野暮天
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やぼてん
ふりがな文庫
“
野暮天
(
やぼてん
)” の例文
一文二文の投げ銭でも、
贔屓
(
ひいき
)
とあって下さる物ならありがてえが、おまはんみたいな
野暮天
(
やぼてん
)
の袂クソなんざ、くれるといってもお断りだ。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
人間は死期が近づくにつれて、どんなに俗な
野暮天
(
やぼてん
)
でも、奇妙に、詩というものに心をひかれて来るものらしい。
犯人
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
……いやそれゆえあの獲物を、全部貴殿よりお返しを願い、一人で
得分
(
とくぶん
)
しようなどとは、決して決して申しませぬ。それほどわれらも
野暮天
(
やぼてん
)
ではござらぬ。
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
扨
(
さて
)
も気楽な
精神病
(
キチガイ
)
医者だよ。ならば治療の仕方はどうかと。心配するだけ
野暮天
(
やぼてん
)
、素人。これも、やっぱり診察同様。
盲目
(
めくら
)
探りの真っ暗闇だよ。すぐに脳天砕かぬところが。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「さうだ/\、其のとほりの
野暮天
(
やぼてん
)
なんだから、是非花ちやんの
済度
(
さいど
)
を仰ぐのだ」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
▼ もっと見る
「
御気
(
ごき
)
に
触
(
さ
)
わったら御勘弁。一ツ差上げましょう」と
杯
(
さかずき
)
を奉まつる。「草葉の蔭で父上が……」とそれからさわりで行くところだが、あの時はどうしてあの時分はあんなに
野暮天
(
やぼてん
)
だったろう。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
「おじさんは
野暮天
(
やぼてん
)
だから、まだ吉原を見たこともねえのさ。だが、まさかお前たちだって、あの
廓
(
くるわ
)
の中じゃないだろう」
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
有難い事には
野暮天
(
やぼてん
)
ではなかった。寄り添う代わりに坐り直した。と、お色がスッと立った。裏の障子を引き開けた。眼の前に隅田が流れていた。行き交う船! 夕焼け水!
銅銭会事変
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“野暮天”の意味
《名詞》
野暮天(やぼてん)
極めて野暮なこと。まるで洗練されていないこと。また、その人。
(出典:Wiktionary)
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
暮
常用漢字
小6
部首:⽇
14画
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
“野暮”で始まる語句
野暮
野暮臭
野暮仁
野暮堅
野暮的