重立おもだち)” の例文
企は失敗して、彼らはとらえられ、さばかれ、十二名は政略のために死一等をげんぜられ、重立おもだちたる余の十二名は天の恩寵によって立派に絞台の露と消えた。
謀叛論(草稿) (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
町役人の重立おもだちが、こう言って同心手付の方へ気を兼ねながら、心配そうに藤吉を見上げた。が
助け孝順なる事誠にまれなる深切にして自分は一向に姿態なりふりにもかまはずきれば着たなり又門弟中より申うけたる金なども何程あるやら勘定もせず少しも欲心よくしんのなき人なれば門弟ちうの中重立おもだちたる者が夫是それこれ取始末とりしまつ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)