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鄙吝
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ひりん
ふりがな文庫
“
鄙吝
(
ひりん
)” の例文
自から労して自から
食
(
くら
)
い、人の自由を妨げずして我が自由を達し、脩徳開智、
鄙吝
(
ひりん
)
の心を
却掃
(
きゃくそう
)
し、家内安全、天下富強の趣意を了解せらるべし。
中津留別の書
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
鄙吝
(
ひりん
)
でもあったろうが、鄙吝よりは下女風情に甘く
嘗
(
な
)
められてはという
難
(
むず
)
かし屋の理窟屋の腹の虫が承知しないのだ。
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
世には大なる福分を有しながら
慳貪
(
けんどん
)
鄙吝
(
ひりん
)
の性癖のために、少しも分福の行爲に出でないで、憂は他人に分つとも、好い事は一人で占めようといふが如き人物もある。
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
自分の父が
鄙吝
(
ひりん
)
らしく彼女の眼に映りはしまいかという
掛念
(
けねん
)
、あるいは自分の予期以下に彼女が父の財力を
見縊
(
みくび
)
りはしまいかという恐れ、二つのものが原因になって
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
以てあなたの人格の下等さがわかるではないか。——手紙はかう云ふ文句ではじまつて、先輩として後輩を食客に置かないのは、
鄙吝
(
ひりん
)
の為す所だと云ふ攻撃で、僅に局を結んでゐる。
戯作三昧
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
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手紙はこういう文句ではじまって、先輩として後輩を食客に置かないのは、
鄙吝
(
ひりん
)
のなすところだという攻撃で、わずかに局を結んでいる。馬琴は腹が立ったから、すぐに返事を書いた。
戯作三昧
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“鄙吝”の意味
《名詞》
卑しいこと。けちなこと。
(出典:Wiktionary)
鄙
漢検1級
部首:⾢
14画
吝
漢検1級
部首:⼝
7画
“鄙”で始まる語句
鄙
鄙歌
鄙劣
鄙唄
鄙陋
鄙見
鄙事
鄙夫
鄙俗
鄙人