やま)” の例文
ごらん、何一つやましいことは考えていない、そなたももっと大きい心になって聞いてもらわないとこまるのだ。
玉章 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
それはかく、自分が荘田から、やましい金を受け取ろうとする現場へ、肉親の子——しかも、その潔白な性格に対しては、親が三目も四目も置いている子が——突然現れて来ることは
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「どうか、それだけはお訊きにならねえで。ただ、申しあげておくのは、けっしてやましいことじゃない。法律に触れるようなことでは絶対にないという……その点だけはご安心願いたいもんで」
人外魔境:08 遊魂境 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「だって、奥さま、私前川さんと何もやましい!」
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)