“遺託”の読み方と例文
読み方割合
いたく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
われを知り給うものまた君をいて世にあらじ。本能寺に御最期の火裡かり一瞬、君の御心中に、われを呼び給い、われに遺託いたくありしこと必せり。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「用事と云って、ほかではありませんが、いつか貴女あなたにお預けして置いたあの白金プラチナの時計を、返していたゞきたいと思うのです。死んだ青木君から遺託いたくを受けたあの時計をです。」
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
戦衣を解かないでいる理由を六ヵ条にわけてしるし、不撓不屈ふとうふくつ、ただ先帝の遺託いたくにこたえ奉るの一心と国あるのみの赤心を吐露とろし、その末尾の一章には
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)