遠灯とおあかり)” の例文
旧字:遠燈
……夜汽車が更けて美濃みの近江おうみ国境くにざかい寝覚ねざめの里とでもいう処を、ぐらぐらゆすってくようで、例の、大きな腹だの、せた肩だの、帯だの、胸だの、ばらばらになったのが遠灯とおあかり
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
遠灯とおあかりに透かせば、二十七八の、芸人とも、若い宗匠とも見える一風変った人物。
と目をうていた袖口をはらりと落すと、瓦斯がす遠灯とおあかりにちらりとかえる。
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)