道哲どうてつ)” の例文
仙「エ、色里へ来て塗箸ぬりばし見たような物を一本半分差して、斬るの殴るのと威張って、此の頃道哲どうてつへ来て追剥おいはぎをするのは手前てめえかも知れねえ」
他の一筋は堤の尽きるところ、道哲どうてつの寺のあるあたりから田町たまちへ下りて馬道うまみちへつづく大通である。電車のないその時分、くるわへ通う人の最も繁く往復したのは、千束町二、三丁目の道であった。
里の今昔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「土手の道哲どうてつの真似事さ——日本づつみは昔から乞食坊主の多いところだよ」
二人はびっくりして道哲どうてつの方へ無闇に逃出しましたが、跡から侍が追掛おっかけてまいるので、おのが足音か跡から追掛けて来る侍の足音か分りませんが、何だか傍へ来たような心持がいたしますから