這入込はいりこ)” の例文
仕事を頼むの何がどうしたのと小五月蠅こうるさく這入込はいりこんでは前だれの半襟はんえりの帯つかはのと附届つけとどけをして御機嫌を取つてはいるけれど、遂ひしか喜んだ挨拶あいさつをした事が無い
わかれ道 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
俺の代りに這入込はいりこんで、俺のしたようにお千代を自由勝手にするに違いない、と思うと慶三はいくら腹が立っても、腹立ちまぎれに滅多に暇をやることは出来ない。
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)
仕事しごとたのむのなにうしたとかうるさく這入込はいりこんではまへだれの半襟はんえりおびかはのと附屆つけとゞけをして御機嫌ごきげんつてはるけれど、つひしかよろこんだ挨拶あいさつをしたこと
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)