追究ついきゅう)” の例文
で、熊岡警官はそれ以上追究ついきゅうしたり、また今とりつつある上官じょうかんの処置に異議いぎはさもうという風でもなく、事実その問答はそこで終ったのであった。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「まあ待てよ、きみはいま昂奮こうふんしてるから、とにかく森のほうへでも行って熱気ねっきをさましてきたまえ、富士男君もそれまであまり追究ついきゅうせずにいてくれたまえ」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
彼の返事は少し曖昧あいまいであった。津田がそれを追究ついきゅうもしないで、さっさと行き出した時、彼はまた云い直した。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
すると彼とすれすれに歩を移して来た小林が、少し改まった口調くちょう追究ついきゅうした。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
何といって彼女を追究ついきゅうしていいか見当けんとうがつかなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)