けづめ)” の例文
殊に、魯の一貴人から購め得た一羽の如き、羽毛は金の如くけづめは鐵の如く、高冠昂尾かうくわんかうび、誠に稀に見る逸物である。
盈虚 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
一つは立派な、脚の長い、けづめの大きな、そして長くて美事な尾を持つ闘鶏で、もう一つは莫迦げて大きな鶏冠とさかと、一寸見えない位短い脚とを持つ小さな倭鶏である。
鶏の五徳とは、『韓詩外伝』に、頭に冠を戴くは文なり。足にけづめを持つは武なり。敵前にえて闘うは勇なり。食を見て相呼ぶは仁なり。夜を守って時を失わぬは信なりと出づ。
けづめで「美しきかおかく」其角のそれにしても、「木瓜の陰に貌たぐひすむ」蕪村のそれにしても、胸裏に浮べやすいにかかわらず、雉子の声になると、すぐに連想に訴えにくいのである。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
嘴と眼の間へけづめを打ちこみ、背越しに一間ほどもうしろへ投げつけた。
春の山 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「なんというかわいらしいけづめだ!」
審判 (新字新仮名) / フランツ・カフカ(著)
殊に、の一貴人から購め得た一羽の如き、羽毛は金の如くけづめは鉄の如く、高冠昂尾こうかんこうび、誠に稀に見る逸物である。
盈虚 (新字新仮名) / 中島敦(著)