“足袋跣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たびはだし87.5%
たびはだ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
背をかがめて、疾走していた道之進は、用水堀の土橋のたもとまで来たとき、足袋跣たびはだしの足を、凍てた雪に踏み滑らせて、だっと顛倒した。
夜明けの辻 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
多分それは小形の足袋跣たびはだしの跡でなければならぬのに、それがどこにも見当らなかったのだ。そこで、轢死者が男の靴を穿いて線路まで来たか。
一枚の切符 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
昼頃、風呂敷包を背負った村の娘が足袋跣たびはだしで雪の中をやって来てくれた。手から顔まで霜焼けのしているような娘だが、素直そうで、それに無口なのが何よりも私には工合が好い。
風立ちぬ (新字新仮名) / 堀辰雄(著)