資盛すけもり)” の例文
「一ノ谷へかかるには、その前に、平資盛すけもりがかためておる三草山のとりでがある。——あかつきに襲わせたがよいか、夜討がよいか」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
従三位行兼右近衛中将平朝臣資盛すけもり、正三位行右近衛権中将兼伊予守平朝臣維盛、正三位行左近衛中将兼播磨守平朝臣重衡しげひら、正三位行右衛門督兼近江遠江守平朝臣清宗
重盛の子の資盛すけもりが、往来なかで摂政せっしょうの藤原基房もとふさに出会ったところ、資盛が車から降りて礼をしなかったので、当然、彼より身分の高い摂政家の従者が
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
新三位しんさんみの中将資盛すけもりは、まだ十三の腕白坊主だが、年は若くても、良い星の下に生れたおかげで、身分は高く、したい放題の事をしても、誰もとがめるものがいないから、図にのって、遊び廻っていた。
「三位中将資盛すけもりさまも、宇治のほうが支えきれず、ひるごろであったか、おびただしゅう逃げ帰って来たままじゃ」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
資盛すけもり〕清盛の孫、小松重盛の次男。新三位中将。兄の維盛これもりは、屋島を脱出して、高野こうやをさすらい、熊野の海で投身した。歌よみの才媛、右京大夫うきょうのたいふつぼね(以前、建礼門院の侍女)の恋人。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)