裸体はだかみ)” の例文
旧字:裸體
香も無きくせ小癪こしゃくなりきと刀せわしく是も取って払い、可笑おかし珠運しゅうん自らたるわざをおたつあだたる事のように憎み今刻みいだ裸体はだかみも想像の一塊いっかいなるを実在まことの様に思えば
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
すると、旦那様は大した御立腹で、掴掛つかみかかるような勢で奥様を追廻したというんです。奥様は二度も三度もつかまりそうにして、しまいには御召物まで脱捨てて、裸体はだかみになって御逃げなすったんだそうです。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)