たす)” の例文
しかし私の手は私の思想をたすける力がなかつたと見えて、いつも私のいだいてゐたものゝ蒼ざめた姿を寫し出したにすぎない。
兄をたすけるにしても補けやうは幾らでもある。自分自身新らしい運命を拓くにも幾らでも方法がある。果して下宿屋が最善の方法か。是等の疑問には答へる事は出來なかつた。
つまりこうしてこうした舞台上の鼻の表現をたすけるためではないかと考えられます。
鼻の表現 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
野蠻未開やばんみかいの社會に於ては分業盛に行はれず、大工、土方の如き固り獨立どくりつして存す可き職業しよくぎやうにあらず。此故に住居新築じうきよしんちくの擧有れば隣人りんじんあひたすけて土木の事にしたかふを常とす。コロボックルも亦然りしならん。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)