ずぼん)” の例文
火鉢の側へ、仲働が奧さんと玉ちやんとの膳を据ゑて置いてさがるので、博士は膳に塵が掛らぬやうにといふので、部屋の隅の方へ往つて、大禮服のずぼんを穿く。
半日 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
何時も馬の子の様に、母の跡に附き、親父の穿き古した、ぼろ/\のずぼんの、垂れて地を払ふのを、片手でつまんで歩くのは、丸で天気の悪い時に、善いきものを着た女が、すそかゝげるやうです。
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)