被遣つかはされ)” の例文
「盆前とて所謂いはゆる書出してふ物被遣つかはされ、帖面なしのかけ取など御使にわたし申候。此中ののこりをさへに御受取可被下候。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
瑞雲院ずゐうんゐん様御幼名は法師丸と申され候、武蔵守輝国てるくに公御嫡男ちやくなんに御座あれども、七歳のおん時、おん父輝国公隣国筑摩つくま殿と御和睦おんわぼくあるに依つて、若君を人質として筑摩一閑斎殿いつかんさいどののおんやかた牡鹿山をじかやま被遣つかはされ
扨当春阿部正貫出京之節は、御懇切御文通被下、殊に無存掛ぞんじかけなく御肴料二方金はうきん御恵贈被遣つかはされ、辱拝受、乍去御過厚之事奉恐入候。先以御近況過日阿部より承候。爰元こゝもと之光景は此節同人より御承知と奉存候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)