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衣裄
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いこう
ふりがな文庫
“
衣裄
(
いこう
)” の例文
夫人の顔は、コオトをかけた
衣裄
(
いこう
)
の中に眉暗く、
洋燈
(
ランプ
)
の光の
隈
(
くま
)
あるあたりへ、魔のかげがさしたよう、
円髷
(
まげ
)
の高いのも
艶々
(
つやつや
)
として、そこに人が居そうな
気勢
(
けはい
)
である。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
聞澄
(
ききすま
)
して、里見夫人、
裳
(
もすそ
)
を前へ
捌
(
さば
)
こうとすると、うっかりした褄がかかって、引留められたようによろめいたが、
衣裄
(
いこう
)
に手をかけ、
四辺
(
あたり
)
を
眗
(
みまわ
)
し、向うの押入をじっと見る、
瞼
(
まぶた
)
に
颯
(
さっ
)
と薄紅梅。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
衣
常用漢字
小4
部首:⾐
6画
裄
漢検1級
部首:⾐
11画
“衣”で始まる語句
衣
衣服
衣裳
衣紋
衣嚢
衣桁
衣物
衣類
衣兜
衣摺