虚伝きょでん)” の例文
「ほかでもない。かの、みかどの乳父めのと吉田ノ大納言定房卿が、宮中のおんくわだてを密告したものであると申す儀は、まことであろうか、虚伝きょでんであろうか」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あいや、おそれながら、正成が知るかぎりにおきましては、かなしいかな、虚伝きょでんともおもわれませぬ」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
摂津せっつの荒木どのと組して、当城もまた織田家にそむき、毛利方へ随身せりとの噂が立っておりまする。右は、事実でしょうか、単なる虚伝きょでんにございましょうか」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「さ。それが真実か虚伝きょでんかは、まだまだ深いなぞでござるぞ。いかにも、この果心居士かしんこじが知るところでも、呂宋兵衛るそんべえの手にとらえられた僧形そうぎょう貴人きじんは、勝頼公かつよりこうによう似ておった」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「やはり虚伝きょでんでもないらしい」
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)