“蕊(ずゐ)” の例文
日(ひ)は大きな花の上(うへ)に落ちてゐる。代助は曲(こゞ)んで、花の中(なか)を覗(のぞ)き込んだ。やがて、ひよろ長い雄蕊(ずゐ)の頂(いたゞ)きから、花粉(くわふん)を取つて、雌蕊(しずゐ)の先(さき)へ持つて来(き)て、丹念(たんねん)に塗(ぬ)り付(つ)けた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
睛※(せいぶん)といふ女の死して此花を司(つかさど)る神となりしときゝ、恋しさのあまり、男、此花の美しく咲きたる前に黄昏の露深きをも厭はず額づきて、羣花の蕊(ずゐ)、氷鮫の※、沁芳の泉、楓露の茗四つのものを捧げ
花のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)