蓋平がいへい)” の例文
蓋平がいへいに一宿した時である。ここらの八月はじめは日が長い。晴れた日がほんとうに暮れ切るのは、午後十時頃である。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
此戦役の前半、即ち第二軍に於ける兵站衛生作業、南山役なんざんのえき得利寺役とくりじのえき大石橋だいせつきょう蓋平がいへい小戦)、遼陽りょうよう戦なれども、此分を記すとひし軍医先年病歿、それきりになり居候。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
「それにもう、陸軍のほうもよほど行ったんでしょう。第一軍は九連城れんじょうを取ってから、ねっから進まんじゃありませんか。第二軍は蓋平がいへいからもうよほど行ったんですか」
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
この間も蓋平がいへいで第六師団の大尉になっていばっている奴に邂逅でっくわした。
一兵卒 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
蓋平がいへい宿とまった晩には細雨こさめが寂しく降っていた。
二階から (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)