范陽はんよう)” の例文
范陽はんようの進士呉青秀の学力が、自分の経歴を暗記した奴を、又読み返すようなもんだ。白紙を突きつけても間違わずに読める訳だ
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
まだ三十がらみの壮者だが、顔いちめんの青痣あおあざへもってきて赤いまだらひげ無性ぶしょうに生やし、ふさ付きの范陽はんよう笠を背にかけて、地色もわからぬ旅袍たびごろも
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「慧能ガ厳父ノ本貫ハ范陽はんようナリ。左降さこうシテ嶺南ニ流レテ新州ノ百姓トナル。コノ身不幸ニシテ父又早クもうス。老母ひとのこル。南海ニ移リ来ル。艱辛貧乏。まちニ於テ柴ヲ売ル」
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
毅はそれから金陵へ移ったが、鰥暮やもめぐらしでは不自由であるから、范陽はんようの盧姓の女を迎えた。見るとその女の顔が洞庭の竜女に似ていた。毅は昔のことを思いだして女に竜女の話をして聞かした。
柳毅伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
それより七年以前まえの天宝八年に、范陽はんよう進士しんし呉青秀ごせいしゅうという十七八歳の青年が、玄宗皇帝の命を奉じ、彩管さいかんうてしょくの国にり、嘉陵江水かりょうこうすいを写し、転じて巫山巫峡ふざんふきょうを越え
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)