“胸塞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むねふさが50.0%
むねふたが50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひとりに余る心細さに、宮は男のたもとを執りて泣きぬ。理切ことわりせめて荒尾もその手を払ひかねつつ、吾ならぬ愁に胸塞むねふさがれて、にもと覚ゆる宮が衰容やつれすがたまなここらしゐたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
物を見れば唯涙ただなみだこぼれ、何事とも無きに胸塞むねふさがり、ふとすれば思迫おもひつめたる気に相成候て、夜昼と無くはげしく悩み候ほどに、四日目には最早起き居り候事も大儀に相成、午過ひるすぎよりとこに就き候まま
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「まあ!」と叫びし妻はたちま胸塞むねふたがりて、その後を言ふ能はざるなり。蒲田は手の舞ひ、膝のむところを知らず
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)