老荘ろうそう)” の例文
茶の会に関する種々の閑談やら感想やらを媒介として人道を語り老荘ろうそう禅那ぜんなとを説き、ひいては芸術の鑑賞にも及んだもので、バターの国土の民をして
茶の本:01 はしがき (新字新仮名) / 岡倉由三郎(著)
これは希臘ギリシア擬古狂詩ぎこきょうしの断片をざっと飜訳したものだそうだ。それと同じような意味を父の敬蔵けいぞう老荘ろうそうの思想から採って、「渾沌未分の境涯きょうがい」だといつも小初に説明していた。
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
骨董こっとうとしてこれを好むものがもてあそんでいればよいものだと称して、人に意見をきかれても笑って答えず、同僚の教授連とも深くはまじわらず、唯自家じかの好む所に従って専ら老荘ろうそうの学を研究し
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
芭蕉のイデアした哲学は、多分に仏教や老荘ろうそうの思想を受けてる。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)