耀ひかり)” の例文
そこへ、お前が、耀ひかりの翼で触ってやると、人間は、五月の樫が朝露に会ったように、活々と若く、甦るのです。
対話 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
人々の希望が日を逐うてうしおの如く高まると共に、上飯台の連中や幹部連の凄惨な顔色は弥々いよいよ深くなる。只でも油断のない眼は耀ひかりを増し、耳は益々尖って来る。
監獄部屋 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
ここに日の耀ひかりのじのごと、その陰上ほとに指したるを、またある賤の男、その状をあやしと思ひて、恆にその女人をみなの行を伺ひき。かれこの女人、その晝寢したりし時より、姙みて、赤玉を生みぬ
耀ひかりや熱に 魂がとけ
心の飛沫 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)