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翠帳紅閨
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すいちょうこうけい
ふりがな文庫
“
翠帳紅閨
(
すいちょうこうけい
)” の例文
老イタル者ハ
簦
(
からかさ
)
ヲ
担
(
にな
)
ヒ
竿
(
さお
)
ヲ擁シテ以テ
己
(
おの
)
レガ任トナスといひ、
於戯
(
ああ
)
、
翠帳紅閨
(
すいちょうこうけい
)
、万事ノ礼法異ナリトイヘドモ、舟中浪上、一生ノ
観会
(
かんかい
)
ハ
是
(
こ
)
レ同ジ
蘆刈
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
そこでこの奇妙な新婦新郎は、誰も知らない秘密に
更
(
さら
)
に快い興奮を加えつつ、
翠帳紅閨
(
すいちょうこうけい
)
に枕を並べて
比翼連理
(
ひよくれんり
)
の語らいに夜の短かさを嘆ずることとはなった。
ヒルミ夫人の冷蔵鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
、
丘丘十郎
(著)
と言う、
香
(
こう
)
の煙に巻かれたように、
跪
(
ひざまず
)
いて細目に開けると、
翠帳紅閨
(
すいちょうこうけい
)
に、枕が三つ。床の柱に桜の初花。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
潮風に吹かれれば玉の肌は荒れ果てて、
翠黛紅顔
(
すいたいこうがん
)
の容色もとみに衰えてゆく。
翠帳紅閨
(
すいちょうこうけい
)
の美殿に臥した身はいま、潮風にはためく葦すだれの小屋の中で、土の上に寝て波の音を聞く生活である。
現代語訳 平家物語:08 第八巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
渠等
(
かれら
)
は
社
(
やしろ
)
の抜裏の、くらがり坂とて、穴のような中を抜けてふとここへ
顕
(
あらわ
)
れたが、坂下に大川一つ、橋を向うへ越すと、山を
屏風
(
びょうぶ
)
に
繞
(
めぐ
)
らした、
翠帳紅閨
(
すいちょうこうけい
)
の
衢
(
ちまた
)
がある。
茸の舞姫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
翠
漢検準1級
部首:⽻
14画
帳
常用漢字
小3
部首:⼱
11画
紅
常用漢字
小6
部首:⽷
9画
閨
漢検1級
部首:⾨
14画
“翠帳”で始まる語句
翠帳