“すいちょうこうけい”の漢字の書き方と例文
語句割合
翠帳紅閨100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
潮風に吹かれれば玉の肌は荒れ果てて、翠黛紅顔すいたいこうがんの容色もとみに衰えてゆく。翠帳紅閨すいちょうこうけいの美殿に臥した身はいま、潮風にはためく葦すだれの小屋の中で、土の上に寝て波の音を聞く生活である。
渠等かれらやしろの抜裏の、くらがり坂とて、穴のような中を抜けてふとここへあらわれたが、坂下に大川一つ、橋を向うへ越すと、山を屏風びょうぶめぐらした、翠帳紅閨すいちょうこうけいちまたがある。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)