“美肴”の読み方と例文
読み方割合
びこう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生れつき遠慮ッ気のないほうだから、会釈なしにやっつけますが、美禄びろくに美人に美肴びこうと、こう三拍子そろったんじゃ、いかに臆面のない手前でも顔まけをいたします。
顎十郎捕物帳:16 菊香水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
珍膳美肴びこうを山と集めて、こよい大賓の盛燭せいしょくに照らさるべく、すでにあらかた調えられていた馳走の数々から木具魚台きぐさかなだいまでが、その晩、明智家の家臣達の手によって裏門から運び出され
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
はるばる、荊州から携えてきた南壺なんこの酒、襄陽の美肴びこうに、蜀中の珍膳ちんぜんをととのえ、旗幡林立きばんりんりつの中に、会場をいろどって、やがて臨席した劉璋以下、蜀の将軍文官たちに、心からなるもてなしを尽した。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)