繋合つなぎあ)” の例文
片側は、右のその物置に、ただ戸障子を繋合つなぎあわせた小家こいえ続き。で、一二軒、八百屋、駄菓子屋の店は見えたが、からすらなければ犬も居らぬ。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
裂いたきれ繋合つなぎあわせて御覧なすったりして——よくよく御可懐おなつかしいと思召すところは、丸めて、飲んで御了いなさいました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
繋合つなぎあわせばいかだになる。しかるに、綱もさおもない、恋のふちはこれで渡らねばならないものか。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)