縁結えんむす)” の例文
「心配するなよ、泥棒と間違へられつこは無い。——男のくせに縁結えんむすびのまじなひなどをするのは、どんな野郎だらうと思はれるだけのことさ」
実家に帰っているという柳吉の妻が、肺で死んだといううわさを聴くと、蝶子はこっそり法善寺の「縁結えんむすび」にまいって蝋燭ろうそくなど思い切った寄進をした。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
カピ長 それ、パリスどのをびにやって、はや此事このことらせい。明日あすあさこの縁結えんむすびをすまさうわい。
「あの格子に、澤山お神籤みくじが結んであるだらう。縁結えんむすびのまじなひにされてゐるんだ。古いの新しいの、勘定し切れないほどあるが、たつた一つ變つたのがある筈だ」