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紫衣
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しい
ふりがな文庫
“
紫衣
(
しい
)” の例文
狗
(
いぬ
)
は
香
(
か
)
を
恋
(
した
)
い、人は色に
趁
(
はし
)
る。狗と人とはこの点においてもっとも鋭敏な動物である。
紫衣
(
しい
)
と云い、
黄袍
(
こうほう
)
と云い、
青衿
(
せいきん
)
と云う。皆人を呼び寄せるの道具に過ぎぬ。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
烏帽子
(
えぼし
)
、
直垂
(
ひたたれ
)
の
伶人
(
れいじん
)
、
綾錦
(
あやにしき
)
の
水干
(
すいかん
)
に下げ髪の童子、
紫衣
(
しい
)
の法主が練り出し、
万歳楽
(
まんざいらく
)
や
延喜
(
えんぎ
)
楽を奏するとかいうことは、昔の風俗を保存するとしてはよろしいかもしれぬが
教育と迷信
(新字新仮名)
/
丘浅次郎
(著)
紫衣
(
しい
)
の貴人は静かに入ってきた。毅は洞庭君だと思ったのでうやうやしく
拝
(
おじぎ
)
をした。
柳毅伝
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
川越
(
かわごえ
)
の
喜多院
(
きたいん
)
に桜を観る。ひとえはもう盛りを過ぎた。
紫衣
(
しい
)
の僧は落花の雪を袖に払いつつ行く。
境内
(
けいだい
)
の掛茶屋にはいって休む。なにか食うものはないかと婆さんにきくと、
心太
(
ところてん
)
ばかりだと云う。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“紫衣”の解説
紫衣(しい、しえ)は、紫色の衣服である。前近代の日本や中国では、高官が身に付けるべき高貴な色とされた。原則として庶民や低い位の官吏には着用できなかったが、特に許されることがあり、名誉とされた。
(出典:Wikipedia)
紫
常用漢字
中学
部首:⽷
12画
衣
常用漢字
小4
部首:⾐
6画
“紫衣”で始まる語句
紫衣褫奪
紫衣金襴
紫衣束帛