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簷端
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のきば
ふりがな文庫
“
簷端
(
のきば
)” の例文
街には宗徒
簇
(
むらが
)
りて、肩と肩と相摩するさま、むかし紅海を渡りけん時も忍ばる。
簷端
(
のきば
)
には古衣、雨傘その外骨董どもを、懸けも
陳
(
なら
)
べもしたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
しばしありて、今まで
木影
(
こかげ
)
に隠れたる苫屋の
燈
(
ともしび
)
見えたり。近寄りて、「ハンスルが家はここなりや、」とおとなへば、傾きし
簷端
(
のきば
)
の小窓
開
(
あ
)
きて、白髪の
老女
(
おうな
)
、舟をさしのぞきつ。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
後は
闃寂
(
ひっそり
)
して、下の
茶
(
ちゃ
)
の
室
(
ま
)
の
簷端
(
のきば
)
につるしてある鈴虫の声が時々耳につくだけであった。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
簷端
(
のきば
)
には星が光って虫の声がしていた。
鮭の祟
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
聖ピエトロの
伽藍
(
がらん
)
には中央なる大穹窿、左右の小穹窿、正面の
簷端
(
のきば
)
、悉く透き
徹
(
とほ
)
りたる紙もて製したる燈籠を懸け連ねたるが、その排置いと巧なれば
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
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家々の
簷端
(
のきば
)
には、無數の椅子を並べて、善き場所はこゝぞと叫ぶ
際物師
(
きはものし
)
あり。街を行く車は皆正しき往還の二列をなしたるが、これに乘れる人多くは假裝したり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
簷
漢検1級
部首:⽵
19画
端
常用漢字
中学
部首:⽴
14画
“簷”で始まる語句
簷
簷下
簷外
簷瓦
簷先
簷口
簷角
簷頭
簷馬
簷曝雑記