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笑靨
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ゑくぼ
ふりがな文庫
“
笑靨
(
ゑくぼ
)” の例文
扉
(
ドア
)
が
静
(
しづか
)
に押し開けられると、一度見たことのある少年が、名刺受の銀の盆を、手にしながら、
笑靨
(
ゑくぼ
)
のある可愛い顔を現した。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
次
(
つぎ
)
に
綺麗
(
きれい
)
な
首筋
(
くびすじ
)
、形の好い
鼻
(
はな
)
、ふツくりした
頬
(
ほゝ
)
、
丸味
(
まるみ
)
のある
顎
(
あご
)
、それから
生際
(
はえぎは
)
の好いのと
頭髪
(
かみのけ
)
に
艶
(
つや
)
のあるのと何うかすると
口元
(
くちもと
)
に
笑靨
(
ゑくぼ
)
が出來るのに目が付いた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
細君は小柄で色の白い、そばかすの浮いた顔をしてゐたが、笑ふと
愛嬌
(
あいけう
)
のいゝ
笑靨
(
ゑくぼ
)
が浮いた。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
お茂は恥のない顏をあげて、
輕蔑
(
けいべつ
)
しきつたやうに笑ひました。白い齒が秋の陽に光つて、頬に渦卷く
笑靨
(
ゑくぼ
)
も、皮膚を
透
(
す
)
く血の色も、少し赤味を帶びた毛も、恐しく魅力的です。
銭形平次捕物控:102 金蔵の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
何よりも先づ、その石竹色に
湿
(
うる
)
んでゐる頬に、微笑の先駆として浮かんで来る、
笑靨
(
ゑくぼ
)
が現はれた。それに続いて、慎ましい脣、高くはないけれども穏やかな品のいゝ鼻。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
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身體中のあらゆる關節に
笑靨
(
ゑくぼ
)
の寄るといつた、大變な大年増でした。
銭形平次捕物控:152 棟梁の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と投出すやうに謂つて、
莞爾
(
にツこり
)
する。片頬に
笑靨
(
ゑくぼ
)
が出來る。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
笑
常用漢字
小4
部首:⽵
10画
靨
漢検1級
部首:⾯
23画
“笑靨”で始まる語句
笑靨花