端然しゃん)” の例文
すっきり端然しゃんと構えたる風姿ようだいといい面貌きりょうといい水際立ったる男振り、万人が万人とも好かずには居られまじき天晴あっぱれ小気味のよき好漢おとこなり。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
……袖の下には、お位牌いはいを抱いて葬礼ともらい施主せしゅに立ったようで、こう正しく端然しゃんとした処は、る目に、神々しゅうございます。何となく容子ようす四辺あたりを沈めて、陰気だけれど、気高いんでございますよ。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)