“穏(をだや)” の例文
旧字:穩
私(わたし)は四辺(へん)を眴(みまは)した。かうした長い連続を積上げて行く一日一日のいかに平凡に、いかに穏(をだや)かであるかを思つた。日影は暑くなり出した。山には朝の薄い靄(もや)が靡(なび)いて、複雑した影を襞(ひだ)ごとにつくつた。
父の墓 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)